第6回相続対策コラム  自筆証書遺言

相続争いを未然に防ぐのに最も有効な手段のひとつが遺言です。前回のコラムではそもそも遺言とは何なのかについて解説し、遺言の種類として、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言の3種類があることを説明しました。今回のコラムでは、最もポピュラーな自筆証書遺言について詳しく解説したいと思います。

自筆証書遺言とは

自筆証書遺言とは、遺言者が作成した遺言書の全文(ただし、財産目録については、パソコンでプリントアウトしたもの等に署名押印で可)、日付及び氏名を自書し,これに押印することによって作成するという方式の遺言です。簡単にいうと、遺言を作成しようとする人が、自分で手書きにより作成する遺言書のことをいいます。

自筆証書遺言の方式

遺言者が、財産目録を除く部分を全文・日付・氏名を自筆で記載し、押印します。法的には、印鑑は実印でなくても構いませんが、後日の相続手続きにおいて、認印等では手続きができない場合や遺言自体の有効性に争いが生じるので、実印及び印鑑証明書を同封するのがよいでしょう。
ここで注意しなければならないのが、全て自筆でなければならないということです。日付や文章をパソコン等で作成し、署名を自筆という方がたまにいらっしゃいますが、日付も文章も全てご自身の手で記載しなければなりません。

財産目録や通帳のコピーを添付する場合にはそれらの目録は自書しなくても良いよう方式が緩和されてますが(令和元年7月1日の新民法)、遺言者はその目録にひとつひとつ署名押印をしなければなりません。

自筆証書遺言の変更・修正

自筆証書中の加除その他の変更をする場合には、遺言者がその場所を指摘し、これを変更した旨を付記してこれに署名し、かつ、その変更の場所に印を押さなければなりません。

自筆証書遺言の保管

令和2年7月10日から自筆証書遺言の保管に関して、法務局における遺言書の保管等に関する法律が施行されます。
遺言者は遺言書保管所たる法務局(法務大臣指定)に自筆証書遺言の保管の申請をすることが出来ます。

出頭要件などがあるものの、今後は、自筆証書遺言の署名・押印漏れなどの単純ミスや紛失などの事例が減っていくこととなると思われます。

 

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