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相続コラム

第35回相続コラム 相続を基本から解説 「法定相続人」とは何か

社会の高齢化とともに、相続対策や終活といったものの重要性が認知されつつありますが、それでも「相続」に関するお話しの中には、様々な法律的な専門用語等が飛び交い、難しいと感じる方も多いのではないでしょうか。今回のコラムでは、相続に関する基本的な用語、「法定相続人」とは何かについて基本から解説したいと思います。

 

そもそも相続とは

相続とは、亡くなった方が所有していた財産や権利義務を、他の者が受け継ぐことをいいます。相続の際には、現金・預金、不動産や有価証券などのプラスの財産だけではなく、借金や負債などのマイナスの財産も、原則的に引き継がれることになります。

相続の際に、財産を受け継がれる人、相続される方を被相続人といい、財産を受け継ぐ人、相続する方を相続人といいます。

財産を受け継がれる人、相続される方=被相続人
財産を受け継ぐ人、相続する方=相続人

 

法定相続人とは

被相続人の財産は、遺言があれば、遺言で指定された者に分配されることになりますが、遺言がない場合には、誰が遺産を受け継ぐのでしょうか。

遺言がない場合に、誰が財産を受け継ぐのかについては、法律で定められており、この法律に基いて相続人となる者を法定相続人といいます。

遺言がない場合には、誰が財産を受け継げばいいのか不明になってしまうので、そのような場合に備えて法律が相続人を定めているという構図です。

法定相続人は、法律で定めのある相続人なため、なんとなく遺言より優先されそうなイメージもありますが、遺言がある場合には遺言の方が優先されます。

もともと被相続人の財産は、生前であれば自分の意思で自由に処分できたはずですので、死後であったとしても、遺言で自分の最終意思を表示している以上、それが優先されるべきだからです。

相続が発生した際には、「まず遺言の有無を確認しましょう」等といわれるのは、遺言の有無によって、誰が相続人になるのかが変わり、その後の手続きが大きく異なるためというのが理解できるのではないでしょうか。

 

誰が相続人になるのか

遺言がない場合には、法律の定めに従って相続人が決定されることになるのですが、具体的に誰が相続人となるのでしょうか。

配偶者は常に相続人

相続開始時に、被相続人の配偶者が存在していれば、その者は常に相続人となります。この配偶者というのは、法律婚における配偶者を指し、事実婚、いわゆる内縁関係の夫婦には相続権はありません。ですので、内縁関係の夫や妻に財産を残すためには、遺言を作成する必要があります。

相続人の順位

被相続人の家族が相続人となるのですが、そのうち誰が相続人になるのかについては、順位が定められおり、先順位の相続人が相続開始時に存在する場合には、後順位の者は相続人にはなりません。

相続の順位
第1順位:子や孫などの直系卑属
第2順位:父母や祖父母などの直系尊属
第3順位:兄弟姉妹(または甥・姪)

例えば、被相続人が亡くなり、相続が開始した時点で、その者の子がいる場合には、被相続人の両親が存命だとしても、先順位の相続人である子が相続人となるため、両親は相続人とはなりません。第2順位の相続人は第1順位の相続人が誰も存在しない場合、子も孫等も誰もいないという場合に、相続人になります。

被相続人の配偶者は「常に」相続人となりますので、どの順位の者が相続人となったとしても、配偶者が相続人であることには変わりありません(遺産の取り分は変わってきます)。

 

おわりに

新年最初のコラムということで、相続の基本的な用語を中心に、法定相続人について解説しました。当事務所では、相続に関する相談を受ける際にも、できる限り難解な用語を用いず、法律的な用語が必要となる際にも、わかりやすく丁寧にご説明するように心がけております。相続に関するお悩みのある方は、初回無料にて相談も受けておりますので、お気軽にご相談下さい。

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