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相続コラム

第23回相続コラム 相続の際に必要となる遺産整理とは何か 手順やポイントを弁護士が解説

遺産整理とは、故人の遺産を洗い出し、相続人間でその遺産を分配したり、相続税の申告や各種財産の名義変更など、相続に関する手続き全般を指します。いざ、遺産整理を始めようとしても、何から手をつけたらいいのかわからないというご相談もよく受けます。今回のコラムでは、遺産整理の手順や気をつけるべきポイントを解説したいと思います。

 

遺産整理とは

「遺産整理」という言葉は、法律上の用語ではないため、明確な定義はありませんが、一般的に、相続の対象となる財産の洗い出しを行い、相続人間での遺産分割、分割後の名義変更、財産が多い場合の相続税の申告や納付といった、相続に関する手続き全般を指します。

相続に関する手続きの中には、専門家の手助けがないと困難な手続きがあったり、また、期限が設けられている手続きもあるため、弁護士や税理士などの専門家や銀行などに代行の依頼をする方も珍しくありません。

 

遺産整理の手順

遺産整理を行う際には、一般的に以下のような手順で手続きを進めることになります。

 

遺言書の有無を確認

遺言書がある場合には、遺言書の内容に沿って相続に関する手続きが進行することになるため、遺言書が存在するのか否かを確認する必要があります。

もし遺言が見つかった場合には、自筆証書遺言であれば検認という手続きを家庭裁判所に申し立てる必要があります。検認を怠ると罰則の適用があるので注意が必要です。また、検認を経ていない遺言書は、偽造や変造を疑われる場合があり、あとあと不利になる場合がありますので必ず手続きを行うべきです。

遺言書が見つかった場合について詳しくは「第19回相続コラム 自筆の遺言書が見つかったらどうすべきかを弁護士が解説」をご覧下さい。

 

相続人の調査

相続に関する手続きを進める際に、そもそも誰が相続人なのかが明らかでないと、例えば、遺産を分配しようと思っても誰に分配すべきなのか判断ができません。また、特に遺産分割協議は、その協議の成立には、相続人全員の合意が必要になるため、相続人を確定させることは重要になってきます。

具体的には、亡くなった方の戸籍謄本や相続人の戸籍謄本を取得することになります。故人の戸籍謄本は、死亡から出生まで全ての謄本を遡って取得する必要があるので注意が必要です。過去の履歴を全て検証し、漏れなく全ての相続人を洗い出す必要があるからです。

 

相続財産の調査

故人の遺産は、最終的には相続人間で分配することになりますが、その前提として、どんな遺産があるのかを調査する必要があります。

現金・預金・不動産・貴金属・自動車・有価証券などのプラスの財産だけではなく、借金やローンなどのマイナスの財産も相続の対象となるため、調査する必要があります。また、最近では、スマホなどの普及により、ネット上で口座を管理していたり、暗号化資産などを保有している方も増えているため、オンライン上の財産についての調査も必要となります。

相続財産を調査した結果、借金などのマイナスの財産が多い場合には、相続放棄や限定承認という手続きを検討することになります。相続放棄などを行うには、相続発生後3ヶ月以内という期限がありますので、期限についても注意したいところです。

 

遺産分割協議を行う

遺言がない場合には、遺産を相続人間でどのように分配するのか協議をして決めることになります。協議の成立には相続人全員の合意が必要であり、一人でも欠けていたり、反対する方がいる場合には成立しません。

遺産分割協議が成立した場合には、遺産分割協議書という書面を作成し、全員で署名・捺印することになります。この遺産分割協議書は、分配した遺産の名義変更手続きや、故人名義の口座の凍結解除など、様々な手続きで必要になる重要な書面となります。

 

各種名義変更などの手続き

遺言や遺産分割協議の内容に沿って、相続した各種財産の名義変更手続きを行います。相続した不動産について、相続後も名義を変更せずに放置している方も多かったのですが、法律の改正により、相続による不動産の名義変更=相続登記が義務化され、今後罰則の適用もあるため、注意が必要になります。

 

相続税の申告・納付

相続税には基礎控除という制度があり、「3,000万円+600万円×法定相続人の数」という式で基礎控除額を計算できます。相続財産の額がこの基礎控除額を超える場合には、相続税の申告をする必要があります。相続税の申告期限は、相続発生後10ヶ月以内となっているため、相続財産の調査と併行して、相続税の申告の必要性の有無を確認することになります。

 

遺産整理でお困りの方は、弁護士にご相談ください。

遺産整理を進めるには、複雑で面倒な手続きがあったり、専門性の高い知識が要求されることも少なくありません。後の争いを防ぎ、安心して確実な相続手続きを望まれる場合には、専門家に相談するのが近道です。

当事務所では、相続や遺産整理に強い弁護士が、初回無料にて相談を受け付けております。実際に手続きをご依頼された際にも、当事務所では、弁護士資格のみならず、不動産の名義変更には欠かせない司法書士の資格も保有しているものが在籍していますので、ワンストップサービスで遺産整理に必要なサービスをご提供いたします。遺産整理で不安のある方やお悩みの方はお気軽に当事務所までご相談ください。

 

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